インタビュー

上海日本人学校【取材特集!】

 海外にいる日本人向け教育の中心的役割を果たしているのは何と言っても「日本人学校」です。そのなかでも上海の日本人学校は、2012年に 全校生徒が3000人以上となり、世界一の大規模校となっています。それに加えて2011年4月には、世界初の日本人学校高等部がスタートし、いっそう注目を集めるようになりました。
「日本人学校」という存在は知っていても、子どもを抱えて海外生活を送ることにならないと、なかなか実情について知ることはありません。しかし、急に海外赴任が決まり、赴任先での子どもの教育について調べても、詳しい情報が手に入りにくいのが現状。
そこで、世界最大の日本人学校の運営に尽力されている上海日本人学校運営委員長の小暮剛一氏にその実情を伺いました!

急拡大する上海日本人学校


――上海日本人学校といえば、世界最大規模と伺っています。

はい。上海日本人学校は、世界で唯一、小・中・高を有する日本人学校です。2011年度始めに2730人だった児童生徒数が、2012年に は予想をはるかに上回って3000人を超えました。小学部は虹橋校と浦東校を合わせて約2400人、中学部も約700人の生徒を抱えています。そして 2011年4月にスタートした高等部にも約100人の生徒がいます。教室や教材が限られた中で、この大人数の生徒がのびのびとした学校生活を送れるよう、 知恵を出してやり繰りしながら運営しています。

――世界初の高等部を含む大規模日本人学校を運営していく上で何が大変でしょうか?

高等部は義務教育ではないので日本政府の助成がなく、全ての経費を100%授業料で賄わなければなりません。また、高等部校舎は日本人学校 浦東校舎に隣接した東和公寓の一部を賃貸することで何とか確保しましたが、小中学校を含めた想定以上の生徒数拡大を考えると、校舎の確保はまだ十分とは言 えません。今、新たに土地を確保して小・中・高の新校舎を建てるべく、対策プロジェクトを立ち上げたところです。

――そうした抜本的な問題に取り組んでいくのはとても大変なことだと思います。

300_200そのために2011年度から、上海日本人学校運営委員会の委員長が専任化されました。運営委員会とは、上海日本人学校を運営する最高決定機 関です。上海日本人商工クラブと上海総領事館、それに3校の学校長を加えて基本的な運営委員会が構成されています。これまで運営委員長は、商工クラブの有 力企業の現地責任者が交代で担ってきました。しかし、それでは中長期的な視点に立って安定的に学校運営をすることができません。今必要なのは、小・中・高 を一体の存在として運営していくことのできる体制です。こうした経緯で、運営委員会委員長の専任化の必要が出てきたものと思われます。
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海外の日本人教育の中心「日本人学校」


――最近、インター校や現地校に通わせたいと思う父兄の方も増えたように思いますが。

全体的な傾向として、アジアでは日本人学校に通わせたいと思う父兄の方が多いようです。言葉の問題で現地校に通うことが難しく、赴任期間が終わった後の帰国のことを考えると、インター校よりも日本と同じカリキュラムで勉強する方が安心できるからでしょう。

――アジアでは、日本人学校が教育の中心となるということですね。その意味で、世界最大規模の上海日本人学校が担っている役割は大きいと思います。

そうですね。子どもの成長にとって大事な時期を家族一緒に過ごすためには、安心して通うことのできる教育機関が必要不可欠です。上海をはじ めとするアジア各地では、日本人学校がその中心になることは間違いありません。様々な面で日本人学校がより良くなることが、日本人が安心して海外で働いた り、生活したりできることに繋がると思います。

――日本人学校の実情を発信していくことも大切ですね。

PR不足の問題は常に感じています。日本人学校の存在が知られていない、知られていたとしてもその実態についてはほとんど知られていない、 という思いを強く意識しています。特に、スタートしたばかりの高等部には期待が大きいだけ、いっそう様々な意見が寄せられます。みなさんに正確な情報を発 信しながら、限られた人材や施設の中で全教職員が一致団結し、世界に誇れる学校創りを目指したいと思っています。
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時代に応じて変化する日本人学校

――上海日本人学校は今後どういうことに注力されるのですか?

世界初の高等部設置により、中学卒業後も家族と一緒に生活しながら高校生活を送ることができるようになりました。また、インター校とは違 い、理数系大学への進学の可能性も拡がります。その一方で、中国語や英語などの言語習得、そして中国の学校・同級生との交流を通した他国の歴史や文化など に対する理解に取り組んでいます。そうして、日本だけでなく、中国、さらには世界中の大学への進学を視野に入れられるように注力しています。

300_200_2――日本人学校に進学することで、より将来の選択肢が増えるということですね。

日本人学校にも様々な背景を持った子どもたちが在学しています。永住予定や国際結婚の家庭が増え、言語能力や習慣も多様になっています。そ うした環境のなかで、海外で実際に生活するからこそ身につけることのできる国際感覚を養ってほしいと思っています。私たちは、日本人学校で学ぶ子どもたち がたくましく成長し、世界中で活躍することを期待しています。

(2012年10月 日本人学校浦東校にて)

         

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